タヌキとアライグマとの違いってわかりますか？

 

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色々な昔話に登場し、今でも日本人には身近な存在であるたぬき。昔話のイメージがあまりにも先行していて、肝心な本当の姿を知らない人も多いのでは？この記事では、彼らの生態や性格、人間との関係性、さらにアライグマとの違いを解説します。

 

タヌキの生態は？体の特徴や野生の生息地など

タヌキは哺乳綱食肉目イヌ科タヌキ属に分類され、その丸みを帯びた独特なフォルムは人の目には愛らしく映ります。日本では古来より色々な作品に欠かせないキャラクターとして馴染み深く、知らない人はほとんどいないと言っても過言ではありませんね。しかし、かつての生息域は日本や中国、朝鮮とロシアの一部にしかいない希少な動物でした。今では世界各国に輸出された個体が野生化して、ヨーロッパの国々にも生息しています。

 

日本では2種類の亜種に分かれています。ホンドタヌキは本州、四国そして九州まで分布していて、毛の長いエゾタヌキは北海道にのみ生息していて雪原を走り回れるように足もホンドタヌキより長いです。
灰褐色な体色で目の周りと脚が黒いのが特徴です。ちなみにタヌキを模したキャラに使われる茶色は子供の色で、外敵から身を守る保護色になっています。大きさは50〜60cmと中型犬くらいの大きさで森林など自然が豊かな場所に生息していますが、都会でも見かけることがあり雑食のためゴミまで荒らすことがあります。夜行性で単独かペアでよく見られます。

 

タヌキの性格は？特技は死んだふり

タヌキといえば、寝ていないのに寝たふりをする狸寝入りという言葉が日本にあります。この言葉を使う時は大概都合が悪いときに使われるのでずる賢いイメージが先行しています。これはある条件が重なると彼らが死んだふりをしているように眠ってしまうさまを人が拡大解釈しただけで、この行動は彼らが臆病であるがゆえなのでしょうがありません。
実はタヌキは本当に繊細な生き物で、銃声等大きな音だけで気絶します。猟師としては仕留めたと思ったら気がついて走り去る姿を見て、死んだふりが出来ると勘違いしたようです。
この時のタヌキは単純に気を失っていただけで騙すつもりは毛頭ありません。現代でも道路のど真ん中で車のクラクションが原因で気を失いそのまま事故にあう悲劇も起きています。

 

タヌキと人間の関係を紹介。昔話や信楽焼など

人とタヌキの関係は、ことわざだけに限らず長い付き合いがあります。昔話のたぬきといえばカチカチ山も外せません。これに限らずタヌキは悪戯好きや性悪など、悪役になったのはなぜなのでしょうか?
その理由は、死んだふり以外に古くから人里に降りては農家の作物を食い荒らすことがその一つです。他にもクマなど沢山の動物が同じ様に食べ物を漁りにきますが、クマでは力の差がありすぎるのに対して、タヌキはちょうどいたずらというレベルにぴったりな体格差だからです。商売繁盛の象徴である信楽焼のたぬきなど、裏を返せば縁起物としても扱われ、愛されています。

 

タヌキとアライグマの見分け方

かつて大ヒットしたアニメの恩恵で大人気だったものの今では害獣に指定されているアライグマとタヌキは、見た目がよく似ています。しかし、その性格は正反対でアライグマは音に動じず凶暴なので、タヌキと間違えて近づくと襲われる事もあります。

 

両者を見分けるには、まず眉間に注目します。黒い筋があればアライグマで黒い模様が離れていればタヌキです。また、手についてはタヌキの手足は犬に近くて、アライグマはまるで人の手のように指が長いです。また、アライグマは握力が強く木登りも得意です。尾についても、タヌキにはない黒い縞がアライグマにはあります。

 

作り話よりも面白い生態

お腹をポンポコ叩いたり、妖術で人に悪さをするというような都市伝説も多いタヌキですが、彼らの姿を研究すると昔話を超える驚くべき事実もわかる不思議な生き物です。