ある実験で証明された「脳がないクラゲが寝る」現象について
脳がなくても寝る?未だに謎の多い「眠り」のメカニズム
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私たち動物にとって睡眠は欠かせないものです。
そんな睡眠は脳を休めるものとしてこれまで考えられていますが、生物がなぜ睡眠をするのか?という根本的な理由については現在でも研究が進められています。
そんな中、睡眠に関してカリフォルニア工科大学の大学院生チームが「脳がないクラゲも寝ていて、睡眠に脳は関係ない」という興味深い研究結果を発表しています。今回はその研究の内容について、詳しくご紹介していきます。
動物が眠る理由は今でも明らかになっていない
動物がなぜ眠るのか、その理由は明らかになっていません。
野生動物を例に考えると、睡眠を取ることは自らの身を危険に晒すことにもなります。眠っている時は完全に無防備状態。そんな時に敵に襲われたとしたら、一巻の終わりです。
お腹が空いている状態で寝た場合、獲物を捕獲するタイミングを逃してしまうこともあるでしょう。そう考えると生きていく上では睡眠を取らない方が良いように思います。
これらのことを踏まえながら睡眠の利点を考えてみると、それは「眠ること」という単純な理由以外に考えられません。人間をはじめ、多くの動物が睡眠を取っています。つまり、生きていく上で睡眠は欠かせないということ。そうではないなら、人類も野生動物も睡眠をしないで生活しているはずです。
睡眠に関してはこれまで多くの研究が行われていますが、その研究によると睡眠を取らなかった生物は死に至ることが分かっています。これらの研究結果から、睡眠は脳を休息させるという役割があるのだと認識されています。
大学院生チームが行った研究内容
カリフォルニア工科大学の大学院生チームが行ったのは、サカサクラゲを対象にしたもの。サカサクラゲは脳を持たない生物で、神経細胞を体に張り巡らせています。触手にある孔からエサを吸収したり、体内に共生している褐虫藻の光合成によりエネルギーを生成することもあります。
脳がないサカサクラゲも、睡眠をとっているのでしょうか?研究チームは様々な方法で実証を行いました。
①サカサクラゲの活動状態を観察
研究チームはまずクラゲの活動状態の観察から行いました。23匹のクラゲを約1週間観察し、クラゲの傘部分が開閉する動きをチェックしてみたところ、日中は20分辺り1155回で夜は781回と、3割減っていることが分かったのです。
ですが、夜にくらげの水槽の中にエサを入れると活動的になったため、不活性状態ではあるものの昏睡状態にはなっていないと判断されました。
②水槽の底を移動させて活動状態を確認
研究チームは、次に水槽の底を上げ下げしてサカサクラゲの活動状態を確認しました。昼のクラゲはすぐに泳ぎながら底に戻りますが、夜は奇妙な形で5秒くらい漂った後に底へ泳ぎ始めたというのです。
さらに、夜20分ごとにクラゲをつついてみると、寝起きのようにぼんやりと水中を漂い、その翌日の夜はより深く眠るようになったのだといいます。
これらの研究結果を受けて、研究チームが所属している教授は「クラゲは私たちが原始的な神経系を持っている生物と考えているものであり、このチームが証明した実験結果はとても重要な意味を持っています」と語ったといいます。
ペンシルバニア大学に所属している睡眠・概日神経生物学センターの代表者Allan Pack氏は他の生物も観察した結果、睡眠のような行為を行っていたとしていて、脳がないクラゲにも同様の結果が見られたことに対して驚きはしないものの、クラゲの眠りのメカニズムを解明することは、生物の体力保存の行動が具体的にどのようなものなのかを証明する上で重要だとしています。
果たして、脳がないクラゲがなぜ睡眠をとっているのでしょうか?どのような理由でそれが必要なのでしょうか?この謎を解明すれば、人間の眠りの機能もより明らかになるでしょう。
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